「人間不信」という言葉をご存知ですか?誰もが一度はなったり、またはなりかけたことがあるかと思います。家族や恋人など誰のことも信じられなくなって自分の殻に閉じこもってしまうと、社会に出ることすらできなくなってしまうこともあります。そこで今回は「人間不信」の意味と、その原因や心理について紹介していきます。また恋愛における「人間不信」の人の特徴と治し方も紹介していきますので、是非参考にしてみてください。
「人間不信」は「にんげんふしん」と読みます。 「にんげんぶしん」とは読まないので注意しましょう。
「人間不信」は、その名の通り「他人を信じられないこと」です。 「一般的な社会生活を送れないほど重度の症状」を指すこともありますが、広義では「人間関係のいざこざによって他人を信じられなくなった軽度のもの」も含まれています。 相手の言動を見て「なんだか怪しいな」と思って相手を信用できないこととは違い、何らかの原因で他人をそもそも信じられないことを指しています。 本記事ではそんな人間不信な人の特徴や心理、人間不信を治す方法などを詳しく解説していきます。
人間不信の人の最大の特徴と言ってもいいのが「他人と深く関わらない」です。 これは、深く関われば関わるほど信じてしまい裏切られた時にひどく傷付いてしまうからです。 要するに、相手と距離を保ち信じるほどに至らないようにしているわけです。 深く関われば関わるほど、裏切られた時のショックは大きいですからね。 表面上は普通でも、「あまり食事会に参加しないな〜」「よく話すけど私の話に興味なさそうだな」という人は人間不信かもしれません。(ただ他人に無関心な人もいますが)
人間不信な人は、自分の感情をあまり外に出さないことが多いです。 人間不信の人って、ただ相手の言動を疑うだけでなく相手からの自分自身に対する感情が良くないのでは?と疑ってしまうのが特徴です。 そのため、相手と感情が一致しないことで悪く思われてしまうのではと自分の気持を表現できないことがあります。。 また、上記で説明したように深く関わらないように自分自身の感情を抑えている場合もあります。 逆に、無表情ではなくずっとヘラヘラと笑って自分の感情を誤魔化してしまう人もいます。 それは自分自身の怒りや悲しみを受け入れてもらえないのでは、と相手が自分を好きではないかもという不安を持っている人が多くなっています。
人間不信の人は自分自身の話を他人にあまりしません。 実は影で悪口言われてるのではないか?言いふらされてしまうのではないか?と疑っているからです。 そのため相談など深い話は、よりしません。 相手からすれば、自分は仲がいいと思い相談をしていても相手は何も話してくれないなと悲しくなりますよね。その結果、距離を取ったり、相手がむしろ嫌われているのでは、と思ってしまうことがあります。
人間不信の人は、自虐的な発言が多く見られます。 常に、相手がいつか自分を悪く言うのではと不信感でいっぱいなので、相手から悪く言われる前に自虐的な発言をしておくことで「自分のこと良くなんて思ってませんよ」「こういう悪いとこあるの自覚してますから」と傷付くのを防いでいます。 面白いと思って言う人とは違い、“マジ”な感じが伝わってきた場合は傷付かないための予防線を張っているかもしれません。
人間不信の人は、仕事ややるべきことを他人に任せることをしません。 「頼んだのにやってくれないかもしれない」「やらなかったことを自分のせいにされるかも」と考え、自分で全てやってしまいます。 相手から「手伝おうか」「やっておくよ」と言われても、断ることもしばしば。 「人間不信」の人は基本的に全人類を疑っているので、誰であっても任せたり頼ることをしません。
家族や付き合いの長い友人など人間不信になる前から深い関わりのある人に対しては、距離を取るというよりもすぐに疑ってしまうため過干渉になってしまうこともあります。 友人が自分以外の人と仲良くしていることが異常に気になってしまったり、相手が自分に対してちゃんと気持ちがあるかなどの確認行為が多くなります。 相手からすると、鬱陶しくなってしまうほど干渉してしまうことがあります。
物心がついてから、友人や恋人など親しい人からの裏切り行為によって人間不信になってしまう人がいます。 もしかしたら多くの人が経験しているかもしれません。 軽度であれば時間と共に人間不信な状態が弱まったりなくなることもあります。 また忘れた頃に再度人間不信になってしまうこともあるかもしれません。 信じていた相手、大好きだった相手であればあるほど、心に大きな傷を負って人間不信になってしまいます。
「人間不信」になってしまう大きな原因のひとつに家庭環境があります。 特に幼少期に親から愛情を受けられなかったり家族の仲が悪かったりしたことが原因となってしまうことがあるようです。 また、自分の話したことを親など近親者の大人が信じてくれなかったことが原因で自分自身が他人を信じられなくなってしまうことがあります。
親しい人に限らず、学校や職場における人間関係のもつれや構築の失敗があったときに「人間不信」になってしまうことがあります。 この場合、もつれてしまう原因が自分であっても相手であっても「人間不信」になってしまうことがあります。 仲良くなりたい人となれなかったり、グループ交際がうまくいかなったり誰かを傷つけてしまったりと人間関係の構築の失敗には様々な理由があります。
「人間不信」が深く根付いてしまう原因の一つに「他人によるいじめや陰口、妬み」があります。 この場合、自分は相手に対して悪いことや傷つけるようなことをしていないにも関わらず、相手からの一方的な嫉妬や嫌悪によっていじめられたり陰口を言われてしまい「人間不信」となってしまいます。 この状況は、思いもよらないところで起きたり避けきれなかったりするので誰にでも起こりうることです。 こういった経験をしてしまうと、自分自身に原因があるわけでもないことや、他人がみんなそういった人間ではないことを分かっていても、また傷付くのではないかと誰のことも信じられなくなってしまうことがあります。
社会人になると仕事の失敗や職場の人間関係によるストレスで「人間不信」になっていってしまうことがあります。 会社ではノルマや出世をかけた競争、先輩や上司との関係など様々なところでストレスを感じることがあります。 周りの人から足を引っ張られたり必要以上に仕事を押し付けられたりなど、信じられないくらい人の黒い部分を目の当たりにすることもしばしば… そういったことが続いていくと「もう誰のことも信じられないな…」と黒幕探しをしてしまったり、仲良くしている人であっても裏ではどう言ってるかわからないなと不信感だけが募っていってしまいます。
幼少期、学生時代、社会人、いつの時代でも自分が頑張ってきたことを認めてもらえなかったときも「人間不信」になってしまうことがあります。 自分が信じて頑張ってきたことを周りが認めてくれないことで、他人を信じられなくなってしまいます。世間や周りとのズレを感じたり承認欲求が満たされないことも「人間不信」になる材料となってしまいます。 特に親や先生、上司など年齢や立場が上の人に認めてもらえないことは「人間不信」に繋がります。
人間不信になるキッカケとして、相手に何かされたのではなく自分自身が嘘をついていたり裏切っていることがキッカケの場合もあります。 自覚の有無問わず、人は自分自身のしていることを相手も同じようにしていると思うことがあります。 これは心理学の防衛機制における「投影」に当てはまりますが、自分が相手を裏切っているときに「相手が自分を裏切っている」と自分自身を守るために押し付けしまうことがあります。 また自分自身が日常的に嘘をついたり他人を裏切っている場合、周りもそうだと思い誰のことも信じられなくなってしまいます。それによってまた自分自身も嘘をついたり裏切り行為をしてしまい負のループに陥ってしまうことがあります。
人間不信な人は、何よりも傷付きたくないと思っています。 これまでに人間関係によって傷付いた経験が多すぎて、他人に傷付けられることをすごく恐れています。 自分を守るために、他人を信用しないようにしているのです。 最初から信用していなければ、裏切られることもありません。
信用をしてしまうと、相手に期待してしまいますよね。 自分のためを想ってくれるだろう、自分のために行動してくれるだろう、自分を選んでくれるだろう………しかし、その期待が裏切られることって結構あります。 自分が1番の相手だと思っていたのに自分以外の人に何でも相談していたら、寂しい気持ちになってしまいますよね。
相手を信用はしないのは、自分も信じてもらえていないと感じているから、という人も多いです。 例えば評価してもらえないとか、できるって信じてもらえないとか、周りから期待されていないことを感じていると自分も周りを信用しないようになってしまいます。自分だけが一方的に信頼するのは嫌ですよね。それに自分のことを信じてくれない人を信じようとは思いません。 また幼少期から信じてもらえないまま育ってきた人も、信じてもらうということを知らないため人間不信になってしまいます。
人間不信な人は、他人のことをどうでもいいと思っています。 このタイプは、信じるとか疑うとかそういうことじゃなく、信じるほど他人に興味がないんですよね。 周りの人が何を考えているとか、どう思っているとか自分には関係ないと思っています。 友達なども作らず淡々と仕事をして生活しています。
人間不信な人は、自信がありません。 「どうせ周りとうまくやれない」「頑張っても仕事出来ないからみんなから嫌われる」などと思ってしまい、周りを信じられません。 結局、何よりも自分を信じてあげることが出来ていないんですよね。 それを周りのせいにしてしまったり、防衛機制で周りを信じないようにしてしまうのでしょう。 1つでも自分のことを好きになれることがあれば、人間不信を克服できるでしょう。
人間不信になると、協調性がなくなってしまいます。 というのも何をするうえでも他人の言動が信じられません。 そのため一緒に何かをする、ということが出来にくくなります。 さらに、仕事面では1人で仕事を抱えてしまい、仕事を振り分けたり協力し合ったりすることが出来ないでしょう。 また思ったことを言ったりすることも出来ないので、意思疎通も図りづらくなります。 友達関係でも、職場の人間関係においても「協調性のない人」と思われてしまいます。
人間不信が酷くなると、すごく好きな人や恩返しをしたい相手のことも疑ってしまいます。 自分でも信じたいという気持ちがあるのに、どうしても疑ってしまうんですよね。 そうすると、自分自身が苦しくなってしまいます。 どうでもいい相手を疑うならまだしも、大切な人を疑ってしまうのは嫌ですよね。 詳しくは後述しますが、疑うことで大切な人を傷付けてしまうこともあります。
人間不信であるため、他人を疑うことで傷付けてしまうことがあります。 「それ本当のこと?」「頼んだ仕事本当に出来ている?」「こう言ってたけど、本当にそうなんだよね?」と人間不信な人は相手に何度も確認してしまうことがあります。 本当のことを言っているのに、嘘だと思われるのって結構辛いですよね。 ましてやそれが仲の良い友人や恋人だった場合、余計にしんどいです。
人間不信だと、とにかく人と関わることが楽しくありません。 楽しくないどころか、人と関わるだけでストレスになってしまいます。 疑う、ってかなり精神が削られるんですよね。労力を費やすことになり突かれてしまいます。 なので出勤するだけで疲労感でいっぱいになりますし、友達と会うことも億劫になります。 その結果人と関わらないようにしてしまい、孤独になってしまうことがあります。
人間不信であると、恋人のことも疑ってしまいます。 むしろ大好きな恋人だからこそ、不安になってしまうこともあるでしょう。 「他の異性と楽しんでないか…」「自分よりも素敵な人と出会ってしまうんじゃないか…」と考えてしまいます。 その結果、恋人の行動を制限してしまったり、連絡を強要してしまったりして、無意識のうちに束縛してしまうんですよね。 束縛された恋人もやっぱり辛いので、そのまま別れることになることも。 一度疑ってしまうと、全てが疑う対象になってしまうんですよね。
人間不信を治したい人は、まず自分がなぜここまで人間不信なのか原因を追求しましょう。 原因を理解するだけでも、気持ちが楽になります。 なぜ自分がここまで「人間不信」になってしまっているのかを、整理してみましょう。 なんで信じられないのか、どうして信じられなくなってしまったのか、ストレスは溜まっていないか、やりたいと思っていることはないか……など自分の気持ちを確かめてみてください。
人間不信に陥ってしまっている場合、無理に疑うことをやめようとはせずにありのまま自分を受け入れてみましょう。 誰にでも、人を疑ってしまうことはあります。人間不信な自分を責めないようにしましょう。 そういう一面もあってこそ「あなた」です。 誰でも彼でも信じればいいというものではありません。 不信感、というものも少なからず大事になってきます。 自分はそういう人なんだ、といううえで苦しくならないよう不信感とも付き合っていき、信じる心も大事にしていきましょう。 「どうして人間不信なんだろう…」と自分自身を責めないでください。
人間不信になってしまう時って、疲れやストレスが溜まっていることが多くなっています。 そういう時はより一層不信感が募っていってしまいます。 そのため、自分が心から楽しい!と思える時間を作ってみましょう。 趣味など、「これをやっているときは嫌なことを忘れられる!」というものがあれば、趣味に没頭する時間を少し増やしてみるといいかもしれません。 心に余裕が持てない時って、自分が好きなことをする時間がなかなかとれていない時が多いです。 趣味が特にないと言った場合でも、興味があったことに挑戦してみたり自分が「楽しい」と思えることに時間を使ってみてください。 動物の動画を見るとか、好きなものを食べるとか、そういうものでもいいです。 子供の頃好きだったことなどを思い出してみて、今もう一度やってみるのもいいですよ。
裏切られた時に、相手を自分には必要のなかった人なんだと割り切ってみると気持ちが楽になったりします。 それが、例え親友や恋人であっても裏切るような人と長いこといなくてよかったなと思えるようになると、人間不信から抜け出せるようになります。 つい関係が深いと依存してしまいがちですが、冷静になって不必要であると考えましょう。 自分のことを裏切ってくるような人と、一緒にいても幸せになれるはずないですよね。 今まで楽しかったけど、これからはもう自分には必要のない存在なんだと割り切りましょう。
人間不信なのは、環境が原因の場合もあります。 信じられないような人が多かったり、ブラック企業だったり…… あなた自身の問題ではないのかもしれません。 特に、学生の頃までは普通に人を信じられたのに、社会人になって人間不信になった…という場合は環境のせいかもしれません。信じられなくなった原因を突き止めて、職場の環境や人間関係の整理を行って環境を変えてみましょう。
まずは家族や不信感のない相手に話をしてみましょう。 それだけでも心が軽くなることがあります。 また人間不信が加速しないように一緒に原因を追求して、受け入れてみましょう。 誰しもが様々な経験を通して人間不信になってしまうことがあります。 あまり考え込まず、焦らずに人間不信から脱却しましょう。
信用できる人は、時間や約束を必ず守ります。 逆に、時間や約束を守らない人のことは信用しないほうがいいでしょう。 約束を破られるのって、嫌ですよね。 例えば2人でこうしようと話していたのに、相手が1人だけでやってしまい、自分が損をしてしまうことがあります。 そういう人って、小さな約束も守れないんですよね。 口約束をしたのに尽く忘れたふりをしていたり、出勤や待ち合わせなどでも遅刻の多い人は信用しないほうがいいでしょう。 そもそも自分のことしか考えていないので、信用するだけ損です。
責任感のある人は、信用できるでしょう。 特に、有言実行をしているタイプの人は信用できます。 口先だけの人っていますよね。そういう人は信用しないほうがいいです。 ちゃんと自分の言ったことに責任を持ち、行動に移している人を信用しましょう。 さらに上司や先輩という立場で部下や後輩がミスをした時に、一緒に責任を負ってくれるような人は信用できます。 ここで部下や後輩に全責任を押し付けるような人は信用しないようにしましょう。 また、任された仕事を最後までやりきる責任感を持っていたり、自分がミスをしても他人のせいにしないような人が信用できる人です。
素直で言い訳のしない人も信用できます。 他人からの指摘やアドバイスに対して、不機嫌になったり反論したりするような人は信用できません。 自分のミスは素直に認めて謝罪をし、他人からのアドバイスには感謝のできる人を信用しましょう。 素直な人って、いつでも素直ですよね。 他人のことも本心から褒めることが出来ますし、自分よりすごい人のことも素直に認めることが出来ます。 プライドが高すぎて他人を認められなかったりする人は、周りを蹴落とそうとしたり揚げ足を取ってこようとしたりするので、気をつけましょう。
口が堅く、噂話や悪口を言わない人は信用できます。 秘密や他人のプライバシーをちゃんと守る人がいいですよね。 口が軽い人は、絶対に信用しないほうがいいです。 人の秘密などを自分の話のネタにして広めることを楽しんでいます。 噂話が好きな人も絶対信用しないほうがいいです。 あることないこと言いふらして、他人を陥れることがあります。
注意をしてくれるって、実はとても信頼できるんですよね。 口うるさいなぁ、と思うことがあるかもしれませんが、そう思われることを覚悟のうえで伝えてくれるわけです。 それは相手のためを思って言ってくれてるわけですから、とても信用できるんですよね。 逆に嫌われるのが怖くて注意をしない人はあまり信用できません。 結局自分の身を守ることを常に優先しているので、自分の立場が悪くなると平気で周りを裏切ってくる可能性が十分にあります。
善悪の区別がつくかどうか、も信用できるかどうかに大きく関係してきます。 誰に対しても平等で優しい人って素敵ですよね。 そういう人も、もちろん信用できます。 しかし、周りに迷惑をかけてばかりだったり、悪意を持って誰かを陥れようとしているのに、そういったことを知っていても関係なく優しくする人は、信用しないほうがいいです。 結局、誰にでも優しい自分に酔っているだけで、そういう悪いことをしている人のせいで傷付いている人のことは考えられていないですよね。 悪口は良くないですが、「あの人のことは信用しないほうがいいよね」「○○さんって裏の顔がある」ということをしっかりと理解できて、そういった人とは深く関わらないようにしている人を信用しましょう。
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「人間不信」について理解できたでしょうか? ✔意味は「何らかの原因で他人を信じられないこと」 ✔原因は家庭環境やその他の人間関係におけるトラウマ ✔自分自身が嘘をついたり裏切っていることから他人を信用できないことも ✔治し方は、まず原因を追求して受け入れることからはじめる