「not really」の意味と使い方について解説していきます。「not really」を「本当ではない」などと解釈してしまうと意味不明になってしまいます・・・。まず「really」の意味を整理してから、「not reaaly」の2つの使い方を説明していきます。また「not much」「really not」など類似表現との違いも紹介します。
まず最初に「really」の意味を確認しておきましょう。 「really」の意味を「本当」と漠然と覚えていると、混乱してしまう可能性があります。 「really」の意味は2つで、「実際は(actually, in fact)」と「すごく(very, very much)」です。 「本当」という和訳ももちろん間違いではありません。 「本当は」で「実際は」という意味になりますし、「本当に」で「すごく」の意味になりますよね。 ただ厳密にはこの2つでニュアンスが違うので記憶に留めておきましょう。
「Not really.」は「No.」を柔らかくした表現です。 「そうでもないよ」「そういうわけじゃないよ」「別に」「特にないよ」といった和訳がしっくりきます。 相手の質問に対して、やんわりと否定したいときに使います。 例えば、相手がデートに誘ってきた時などに相手を傷付けずに断りたいときなどに使ったりします。 また、褒められたときに「そんなことないですよ」と謙遜するときにも使えます。(褒められたときは「Thank you!」と素直にお礼をいうのもアリ!) 「No, not really」という形で使うこともあります。「No」を「Nah」や「Nope」と日常会話ではいうこともあります。 「not really but...」で「そういうわけじゃないけど...」と文章を続けることも可能です。
"Do you wanna go to the movies with me tomorrow night?" - "Not really. Sorry. I've got something to do."
「おれと一緒に明日の夜、映画行きたくない?」-「ちょっと無理かな。ごめんね。予定があるの」
"Is it cold out there?" - "No, not really."
「外は寒いかしら?」-「いや、そうでもないですよ」
"Do you have any questions?" - "Not really."
「質問ありますか?」-「特にないです」
"You are such a great painter!" - "Not really. I'm doing my best though."
「あなたはとても絵が上手ですね」-「そんなことないですよ。ベストは尽くしてますけど」
”Do you like Star Wars?” - "Not really, but I've watched all the episodes."
「スターウォーズ好き?」-「そうでもないけど、エピソードは全部観てるよ」
”Do you think he is the best President ever?” - "Not really, but kinda."
「彼は今まででベストな大統領だと思いますか」-「別に、でもまあそんなところかな」
”Are you gay?” -"Not really, but whatever."
「君てゲイなの?」-「そういうわけじゃないんだけど、まあどうでもいいっしょ」
「Not really!(⤴)」で「まさか!」という驚きや疑念を表します。最後のイントネーションを上げるのがポイントです。 「Really?(⤴)」単体でも驚き・疑念・興味などを示しますが、「Not really!(⤴)」だと「本当ではないよね?、嘘だよね?」という意味合いでより強意的になります。 「Really!(⤵)」とイントネーションを下げると「そうだよね」と同調を意味したり、「まじか」と失望・困惑を表したりします。
"I lost my wallet again." - "Not really! You've lost it twice this month!'"
「また財布失くしちゃった」-「うそでしょ。今月二回目じゃん」
”School is so boring!” - "Really. When I was a kid, I felt the same."
「学校がまじでつまらん!」-「そうだよね。おれも子供のとき、そう思ったよ」
「not really」は文中で使うこともあります。 「not」→「really」という語順ですと部分否定になります。「not」は「really」を打ち消して、「reallyではない」という意味になります。 「really」には2つの意味があると冒頭で紹介しましたが、「really」が「すごく」という意味ならば、「すごく、ではない」つまり「あまり〜ない」となります。 例えば「not really good」ならば「あまりよくない」という意味になります。 「not so」「not very」と置き換えることが可能です。 「not really very」という表現は基本にしません。強調するときに「really very」「so very」などと「とても」を意味する副詞を二回続けることが稀にあります。
This sushi is not really good.
この寿司はあまり美味しくないね。
Karaoke is not really my kind of thing.
カラオケはあまり得意じゃないんだよな。
The typhoon is coming, so I am not really sure if the concert will be held this weekend.
台風が来ているので、今週末コンサートが開かれるかどうかよくわからない。
文末に「but not really.」というと、「いやそういうわけでもないんだけど」と直前で自分で言ったことを否定する言い回しとなります。 ノリツッコミのような感じで、ジョークで使うこともしばしばあります。
Since I got married, I've been so happy...but not really.
結婚してから私はとても幸せです。。いやそうでもないか。
「really」を「実際は」という意味で解釈すると「not really」は「実際は〜ない」という意味で使うこともできます。 この場合は「not acutally」または「in fact・・・not」で言い換えることが可能です。
It turned out that John is not really my son.
ジョンが実は私の息子ではないことが判明した。
I don't really like Japanese food.
日本食が実は苦手です。
「I don't really like Japanese food.」は「実際には日本食が好きではありません」「日本食があまり好きではありません」の2通りで解釈することが可能です。 「I don't really like Japanese food.」と言った場合、文脈にも寄りますが「日本食があまり好きではありません」と解釈するネイティブが多いと思います。 「実際は〜、実は〜」と言いたい場合は、文頭で「Actually,(実は) 」「To be honest,(実を言うと)」などの表現を使った方が無難といえます。
Actually, I don't like Japanese food.
実は、私日本食が苦手なんです。
「really」→「not」の語順で使うと、「全く〜ない」という完全否定の意味になります。 「not really」は部分否定なので、語順を変えるだけで全く意味が変化してしまうので注意です。 「really not」は、「本当にnot」という意味であり、否定している部分が強調され完全否定になります。
I really don't like my job!
自分の仕事が大嫌い!(直訳:自分の仕事が本当に好きじゃない)
I don't really like my job.
自分の仕事があまり好きじゃない。
上記の例文2つで違いを確認してみてください。 例文続き。
No worries. I really do not mind.
心配しないで。全く気にしてないよ。
I really do not know how to express my appreciation.
どのようにお礼を申し上げればいいのでしょう。(直訳:どのように感謝の意を表現するか全くわからない)
「Not really.」に似た英語表現に「Not much.」があります。 「Not much.」は「muchではない」なので、「あまりない」という意味になります。 「あまりない(けど少しならある)」という意味合いがポイントです。 「Not really.」は基本的には「No.」と同義なので、「ある」というニュアンスは含まれません。 例文で違いを確認してみましょう。
"Do you still have time to talk?" - "Not really."
「まだ話す時間ある?」-「ちょっと厳しいです」
"Do you still have time to talk?" - "Not much."
「まだ話す時間ある?」-「あんまりないけど(少しならある)」
あんまりないけど少しならある場合は「Not much.」と答え、「Not much, but go ahead.(あまり時間はないですが、どうぞ話してください)」と続けると相手に親切です。 「Not much, so please be quick.」で「あまりないから、手短にね」などということも可能です。 また「Not much」は「元気?」に対する返事で「ボチボチかな」という意味で使うこともよくあります。
"What's up?" - "Not much."
「調子どう?」-「まあまあかな」