「so so」=「まあまあ」と覚えている人が多いと思いますが、「so so」の本当の意味を知らないとネイティブに対して使うのはちょっと危険です。「so so」の正しい意味と使い方を解説します。また、その他の「まあまあ」の表現がたくさんありますのでニュアンス別に紹介していきます。
「so so」は正しくは間にハイフンをいれて「so-so」とするのが正式な表記です。 「so-so」は形容詞で使う場合がほとんどですが、副詞として使うことも稀にあります。 「so」の意味と使い方を確認したい人は下記の記事を参考にしてみてください。
「so-so」の意味を「まあまあ」「普通」「それなりによい」などと覚えている人が多いかと思いますが、誤りなので注意しましょう。 「so-so」の正しい意味を「ケンブリッジ英英辞典」で調べてみると、
between average quality and low quality; not good or well
で、直訳すると「平均の質と低い質の間、よくない」と出てきます。 つまり、「so-so」の本来の意味は「平均と悪いの間」で、どちらかというとダメな方ということになります。 和訳は「まあまあ」でも完全に間違いとは言えませんが、「微妙」「ぼちぼち」「よいとはいえない」「平均以下」などがしっくりきます。 「only so-so」という表現もあります。 「only so-so」は「ギリギリ平均と悪いの間のレベルに達した」という意味合いで、「so-so」単体よりもネガティブなニュアンスが強まります。 例文です。
It was a so-so movie.
微妙な映画だった。
"I heard you got a cold. How are you feeling now?" - "So-so. I'm still pretty weak."
「風邪引いたと聞いたけど、体調はどうですか」-「よくないね。まだ結構体調悪いです」
"How's your new workplace?" - "Only so-so."
「新しい職場はどう?」-「可もなく不可もなくかな」
「so-so」にはジェスチャーが存在します。 手のひらを地面と平行にしてひらひらさせます。 質問に答えるときに声に出さずに、この”ひらひら”だけをして答えることも可能です。
上記でも解説した通り、「まあまあ」の英訳として「so-so」が最適ではないことがお分かりいただけたかと思います。 それでは「まあまあ」の正しい英語表現を解説していきたいと思います。
「まあまあよい」つまり「平均と良いの間」あたりの意味合いを出すには、「so-so」は不適切です。 正しくは、
などとなります。 「can't complain」は直訳すると「文句・不満を言うことはできない」という意味ですが、「悪くはない」という意味で「not bad」と同義です。 「passable」は「素晴らしくはないが満足はいく」という意味です。 「まあまあよい」を直訳的に「so-so good」とするのは誤用です。 「so-so」は形容詞として使うのが普通で、副詞として「so-so good」などと使うことはほぼなく不自然な英語となってしまいます。
"How are you?" - "I'm okay."
「体調はどう?」-「いい感じです」
The service was all right. It could be better though.
サービスはまずまずでした。もっとよくできると思うけどね。
I can speak passable Chinese.
まあまあ中国語は話すことができます。
「普通」「平均」「中等」の英語は、
などになります。 「average」が「平均」という意味になります。 「just average」とすると「ぎりぎり平均に達した」という意味になり、「average」単体よりもネガティブなニュアンスが強くなります。 「average」は限定用法で使います。「average + 名詞」の形で使い、「名詞 is average(叙述用法)」では使いません。 「fair」は「平等だ」の意味の他にも「大変よいとも大変悪いとも言えない」という意味があります。 アンケートなどで何かを評価するときに、poor < fair < good < excellent のどれかにチェックをするというシステムが英語圏ではしばしば使われます。 この単語の並びからも、「fair」が「poor」と「good」の間であることがわかります。 「mediocre」は「平凡」という意味で、「あんまりよくない」というニュアンスが強く、「average」よりも下になります。 「middling」は「average」の同義語で、「中くらいの」という意味の形容詞です。 「standard」は「標準」という意味です。 「comme ci comme ça」は元々フランス語で「コムシコムサ」と読みます。 「fair」と同義語で、「とてもよいわけではとてもだめなわけでもない」という意味になります。
I don't want to live an average life!
まあまあな人生なんて嫌だ!
I was fair at math, but it was never my thing.
数学はまあまあだったけど、得意とは言えなかったね。
"How's everything going?" - "Oh, comme ci comme ça."
「諸々順調ですか?」-「可もなく不可もなくだね」
日本語の「まあまあ」は「いつもと変わらない」という意味合いで使われることがあります。 「いつも通り」の英語表現は、
となります。
"Hey, what's up?" - "Nothing much."
「よう、元気?」-「まあまあだね」
「まあまあ悪い」の英語表現は、
となります。 「second-class」「second-rate」は「二流の」という意味で、「とてもよくはない」「まあまあ悪い」という意味合いになります。 「tolerable」「bearable」は「我慢はできる」という意味で、最悪ではないが結構悪いというニュアンスです。
It was a second-rate hotel.
二流のホテルだった。
The condition in public bathroom was barely tolerable.
公衆トイレはなんとか耐えられる状態だった。
「まあまあ大きい」「まあまあ広い」など「それなりに」という意味で形容詞を修飾して使う「まあまあ」の英語表現は、
などになります。
The house is kind of big.
家はまあまあ大きい。
「まあまあ、そんなに怒らなくても」と相手をなだめるときに使う「まあまあ」の英語表現は、
などがあります。 「hey」は「やあ」と挨拶で使うこともありますが、「hey hey」などと「落ち着けよ」という意味合いでも使います。 「come on」も「来て」の意味以外にも相手の言動に不快感を示すときに使います。「come on」は相手のノリが悪いときに「おい、ノリ悪いじゃん」というニュアンスで使うことも多いです。
Hey hey don't be so angry.
まあまあそんなにカッカするなって。
Come on. Stop fighting in a place like this.
まあまあこんなところで喧嘩するのはやめろよ。
驚きを表す「まあまあ」は、
などと表現します。
Oh, dear. Where did you pick up a kitten?
まあまあ、子猫なんかどこで拾ったの?