「焦燥感」という言葉をご存知ですか?仕事などをしていると「焦燥感」に駆られることってありますよね。 今回はそんな「焦燥感」について正しい意味や使い方を例文付きで解説します。また、類語や対義語、英語も紹介します。 さらに、「焦燥感」の原因と解決方法もあわせて紹介しますので是非参考にしてみてください。
「焦燥感」は<しょうそうかん>と読みます。 意味は、「思うようにいかず、焦りイライラする気持ち」です。 思うようにいかないことから焦りが生じ、苛立ってしまう気持ちのことです。
「焦燥感」は人の心情に使われる言葉です。 仕事など何かやるべきことが期限内に終わらない焦りから苛立ちを覚えたりする状況の時に使います。 少しの焦りなどに対しては使いません。 例えば、集合時間を早くに勘違いしていて「遅れるかと思って焦った〜」などの感情は「焦燥感」とは言いません。 気持ちが落ち着かずじっとしていられないほど焦りや苛立ちを覚えた場合に「焦燥感」と使います。 言い回しとして、「焦燥感です」といった使い方はあまりしません。 主な「焦燥感」の言い回しは、
となっています。 詳しい使い方は例文を参考にしてください。
「任された仕事が期限内にうまくいくのか分からない不安から、焦燥感に駆られる」 「どうにもならない焦燥感に苛まれ、夜も眠れない」 「翌日の会議の資料がなかなかはかどらず焦燥感だけが募る」 「周りが結婚や妊娠をしていく中、焦燥感を抑え仕事に励む」
●切迫感 意味:期限などが差し迫って緊張状態であること、落ち埋められた状態のこと ●切羽詰まる 意味:物事が差し迫り追い詰められること、切り抜けられないこと ●焦慮 意味:焦って苛立つこと、その気持ち ●苛立ち 意味:思うようにいかず、気持ちが高揚しイライラすること ●イライラ 意味:自分の思うままに進まずに苛立たしいさま、神経が高ぶっているさま ●じれったい 意味:物事がうまく進まず、苛立たしくもどかしいこと ●危機感 意味:このままでは危ないと不安に思う気持ち、緊迫感
●安心感 意味:不安がなく心が安らかで落ち着く気持ち ●安堵感 意味:物事がうまくいき心が落ち着く気持ち、安心している気持ち ●平穏 意味:変わったこともなく穏やかなさま ●安泰 意味:無事で安らかであること
「焦燥感」は「焦ってイライラすること」なので、形容詞で表すと、
になります。 例文です。
She was impatient when she heard the news.
ニュースを聞いたとき、彼女は焦燥感に駆られた。
焦燥感は、人間が誰しも持ち合わせるものです。 しかし焦燥感を抱え込みすぎてしまうと、心身ともに疲弊してしまいます。 焦燥感を抱え込んでしまう原因とは一体何なのでしょうか?
「焦燥感」は時間がかなり関係していると言われています。 嫌なことが差し迫っている状況よりも、やらなければならいことの期日が差し迫っている状況の方が人は「焦燥感」を感じます。 「時間がない」という感情は何よりも焦燥感を煽ります。
心やお金に余裕がない場合にも焦燥感は募ります。 どこか心に余裕があると、少し差し迫った状況でも「どうにかなる」「こうすればいいだろう」などといった解決策を考えることができます。 しかし心に余裕が無いと、ちょっとしたことでも「どうしよう」と焦燥感ばかり募ってしまいます。
ストレスが溜まった状態でいると、すでにイライラしているので焦燥感が募ります。 また、ちょっと焦るような出来事があった場合に、すでに抱えたイライラから焦燥感を煽ってしまうことがあります。 そのストレスが直接繋がっていることではいなくても、ストレスの溜まっている心理状況ではどんなことに対しても苛立ってしまいます。 それによって、うまくいくこともうまくいかなくなり、焦燥感を煽ってしまいます。
周りに対して劣等感があると、焦燥感が生まれやすいです。 周りに比べ自分は出来ていないと感じると、焦ってしまいます。 そしてうまく出来ない自分に対して苛立ちを覚えます。 その気持ちで奮闘し仕事など頑張ることができればいいのですが、焦燥感が強くなると心労してしまい体調を崩してしまうこともあります。
周りの目や世間体が気になる人は、焦燥感に駆られやすいことが多いです。 「周りからどう思われているだろう?」「これでは世間体が悪い」などと思ってしまうと、焦らなくてもいいような事柄でも焦ってしまうことがあります。 また周りから受け入れられていないのではないか、と思い「なぜ受け入れてもらえないのだろう?」とイライラしてしまうことがあります。
完璧主義者の人も焦燥感が募りやすくなっています。 本来良しとされることでも納得がいかずに、完璧を目指して頑張りすぎてしまいます。 そうすることで時間が迫ってしまったり、心に余裕がなくなり焦燥感が募ります。 そして焦りや苛立ちから落ち着いて物事にとりかかれずに、目指す完璧が遠のいてしまいさらに焦燥感を募らせてしまうことがあります。
仕事など時間がない状況で焦りを感じないことにも問題はありますが、焦りや苛立ちを感じすぎてしまうと心身ともに疲れてしまい、さらに悪影響を及ぼす可能性があります。 程よく焦りや苛立ちと付き合っていくためにも、強い焦燥感は解決する必要があります。 焦燥感の解決方法をいくつか紹介しますので、自分にあった方法で無理なく解決していきましょう。
焦燥感に駆られないようにするために、まず日頃から時間のゆとりを持つようにしましょう。 例えば、仕事など期日がある場合は期日よりも数日前に終わるように仕事をこなしていきましょう。 ギリギリになってから、ミスが発覚するととても焦りますよね。 そして、追記事項などがあるとイライラしてしまうこともあります。 そうならないよう、日頃から余裕を持って物事をこなしていくようにしましょう。 あっちもこっちも期日ギリギリな状態では、心も落ち着かずに仕事もうまく回りません。 突然期日が迫ってしまったり、何かが起こっても大丈夫なように常に時間にゆとりを持つように心がけましょう。
焦燥感に駆られてどうしようもない時は、外の新鮮な空気の中で目を閉じて深呼吸しましょう。 実は、深呼吸ってすごい効果があるんです。 深く呼吸するだけで?と思うかもしれませんが是非試してみてください。 しっかりと深呼吸を行うことで、交感神経の興奮を抑えることが出来ます。 そうすることで緊張状態により上がってしまった血圧を下げることができます。 また新鮮な酸素を取り入れることで頭もすっきりとし爽快感を体験できます。 そうすることでリラックスできますよ。
焦りや苛立つ原因として、他人と比較してしまうことがあります。 ですので、他人と比較するのをやめることで焦燥感を抑えることができます。 他人と比べたところで、仕事がうまくいくわけでも楽しいことが起こるわけでもありません。 自分のペースで、自分にできることをしっかりとこなすようにしましょう。 他人のことを気にする時間も、自分のことに没頭できれば焦燥感を抱くことはありません。
常に焦燥感に駆られてしまう人は、自分の生活を一度見直してみましょう。 寝不足や不規則な生活、偏った食事なども人をイライラしやすくしてしまいます。 また、片付けられていない部屋やうまくいっていない人間関係なども影響を及ぼします。 直接仕事など焦ってしまう事柄に関係していなくても、そういった生活からストレスは生まれていきます。 生活スタイルを見直すだけで、仕事が捗ったり考え方が変わります。
焦燥感に駆られていると、ずっとそのことが頭から離れなくなります。 そして考えれば考えるほど焦燥感は募っていきます。 しかし、考えたところで解決するわけではありません。 休日の1日は仕事のことなどを何も考えない日を作るようにしましょう。 いったん忘れてしまい、時間が経って考えてみると「そんな気にすることじゃないか」と思えることがあります。 何か没頭できる趣味をしてみたり、映画を見てみたり、行ったことのない場所へ行ってみたりと、焦る気持ちや苛立ちを忘れられることをしてみてください。
仕事が行き詰まっていたりイライラすることがあった時、やるべきことが終わっていなかったとしても自分のための時間を少しでも作るようにしましょう。 ちょっとゲームをする、動画を見る、チョコレートを食べる、など自分にとって嬉しかったり気持ちが落ち着く時間を作りましょう。 一息ついたり、ほっと落ち着く瞬間があるだけで心のわだかまりは解消されます。 焦燥感が募ると、本来スムーズに出来ることも滞ってしまったりうまくいかなくなります。 それによって余計に苛立ってしまうので、そうなる前に自分のための時間を作ってみましょう。
「焦燥感」について理解できたでしょうか? ✓「しょうそうかん」と読み、意味は「思うようにいかず、焦りイライラする気持ち」 ✓主な言い回しは「焦燥感に苛まれる」「焦燥感に駆られる」など ✓類語は「切迫感」など、対義語は「安心感」など 焦燥感があると、うまくいくこともうまくいかなくなり疲れてしまいます。 深く考えすぎずに深呼吸をして、自分を追い詰めないようにしましょう。