人徳がある人の特徴と人徳を得る方法を解説します。そもそも「人徳」という言葉の意味を正しく理解しているでしょうか?「人徳」の使い方と例文、類語、対義語、英語表現も分かりやすく紹介していきます。
「人徳」の読み方は、「じんとく」です。 「にんとく」ではないので注意しましょう。
「人徳」の意味は、「その人に備わっている徳」です。 「徳」とは、人が身に得た品性や知性、生まれつき備わった能力、天性のことを指します。 元々持っているものから努力で身に付けたものによって、人格が優れていることです。
人徳のある人は強い責任感を持っています。 常に責任感を持って行動するため、人が不快に思うような行為や秩序を乱すようなことはしません。 人に迷惑をかけることがなく、テキトーに物事を行うこともありません。 強い責任感があるため、誤ったことをきちんと注意する勇気や判断力があります。 「人間として正しくない」と感じたことは直接相手に伝えます。つまり、人徳のある人は厚い人望がある人と言えるでしょう。 仕事においても、途中で投げ出したり勝手に変更をしたりと無責任なことは絶対にしません。
人徳のある人は常に冷静で客観的に物事を見ることが出来ます。 そのため、正しい判断をすることができるんです。 イレギュラーなことが起きても、問題が発生しても焦ることなく冷静に対応します。 知識もあり様々な経験もしているので、心にも余裕があるんですよね。 パニックになることはありません。 また、常に客観視しているので事前に起こりうることを予測しているので、すぐに対処できるよう準備もしています。何かが起こってから考えるのではなく、全て想定済なので様々な手札を持っています。
人徳のある人は不機嫌になったり、ピリピリした雰囲気を絶対に作りません。 そういうことをしても誰も得はしませんよね。どんなに嫌なことがあっても、それを表に出すことはありません。嫌なムードにすることはないでしょう。 組織で何かをしたり集団でいる時って、和を乱さないことはとても大切です。 人徳のある人はそれをよく分かっているので、例えば誰かが和を乱しそうになればフォローに入り空気を読んで行動します。 また、誰かがミスをしたり迷惑をかけても怒ることはありません。 どこが間違っていたのか、どうしたら良かったのかを一緒に考えてくれたり、相手に丁寧に説明したりしてくれます。
人徳のある人は教養があります。 やっぱり、それなりに勉強をしてきた人って知識があるため語彙力も対応力もあります。 そういった部分が品性に繋がります。 自分がやるべきことのためなら、いくつになっても知識をつけようと勉強したり学べる場所に出向きます。本を読んだり講義を聞いたりすることが多いでしょう。 常に知識をアップデートして、古い考えなどに固執することもありません。
人徳のある人は、人の気持ちを考えて行動することができます。 周囲のことをよく見ることができるだけでなく、気遣いができます。 人徳のある人は、例え自己犠牲になったとしても他人の為に行動することができるだけでなく、決して見返りを求めません。 さらに、素直に他人の喜びを自分の喜びとして捉えることができます。 相手の喜びのために行動することもできるのが、人徳のある人です。
人徳のある人はコミュ力が高いです。 上述したように思いやりがあるので、相手の立場になって物事を考えることが出来ます。 さらに協調性もありいつでも穏やかなので、コミュニケーション能力は抜群です。 また、相手の変化にもよく気付きます。 そのため「体調悪いの?大丈夫」と声を掛けたり、「髪切った?似合ってるね」なども素直に伝えることが出来ます。 コミュ力が高い人って観察力があるんですよね。 だから相手の変化に気付いたり、今どうしてほしいと思っているかを察知することが出来ます。
人徳のある人は自制心があるので、自分の感情をコントロールすることができます。 自制心とは自分の感情や欲望を抑えようとする心のことです。 突然怒り出したり、思い通りにいかなくて不機嫌になったりすることがありません。 また、人によって態度を変えたり、自分の都合だけで行動することもありません。 自分の思ったことをそのまま口に出してしまうのは幼稚ですよね。 さらに、我慢が出来ないのも品がありません。 自制心のない人ってモラルがなかったりワガママだったり他人に迷惑をかけることが多いですよね。 人徳のある人は、自制心のない行動を一切しません。
人徳のある人は、いつでもプラス思考で前向きです。 例えトラブルに見舞われても、前向きに物事を捉え乗り越えることができます。 また将来や未来に対しても前向きでいることが多いです。 いつも後ろ向きでネガティブなことばかり言っている人って嫌ですよね。 聞いているだけでも疲れてしまいます。 人徳のある人は、周りのテンションが下がったり疲れたりするようなことはしません。 みんながネガティブになりそうな時も前向きな言葉で鼓舞してくれます。
人徳のある人は、いつでも感謝の気持ちを忘れません。 身近な家族や友人に対しても、「当たり前」と思わずに常に感謝の気持ちがあります。 そのため「ありがとう」と言うことが多いでしょう。 例えばちょっと物を取ってもらったり何か教えてもらえたりした時にも、感謝の気持ちをちゃんと伝えることが出来ます。 また、どんな功績を残そうとも、自分自身だけで成し得たこととは思いません。 周りの人がいてくれたから、と感謝をすることが出来ます。
人徳のある人は、依怙贔屓をしたりおべっかを使ったりすることはありません。 上司にも先輩にも、後輩にも部下に対しても平等に接します。 もちろん、目上の人に対して気を遣ったり敬語を使ったり丁寧な対応を心掛けます。 しかし、上司の前だけ仕事をちゃんとする、部下には威張ったりする、といったようなことをしません。誰に対しても思いやりを持って接します。
人徳のある人は計画性を持って行動をします。 行きあたりばったりや、何も考えずに行動をし始めるようなことは絶対にしません。 事前にしっかりと下調べをして計画を立てます。 仕事においては、年間計画・月間計画・週間計画をしっかりと立て、抜け漏れなく、また期限を過ぎるようなことも絶対にしません。 余裕を持った計画を立てるため、不測の事態が起きても対応することが出来ます。
人徳のある人は時間やルール、約束を守ります。 これは人として当たり前のことですが、人徳のある人はより守ることに徹しています。 会社でもプライベートでも遅刻などすることはなく、約束の時間よりも早く到着していることがほとんどです。会社では30分〜1時間早く来て仕事を片付けている人も多くいます。 また口約束などもしっかりと覚えています。 他の人が忘れてしまったことでも覚えているので、「そんなこと言ったっけ?」なんて言われてしまうこともありますが、忘れてしまうよりも自分だけ覚えている方がいいと思っています。
人徳のある人は誰に対しても謙虚な姿勢を忘れません。 例え目下の人であっても、日頃から関わっている人ではない相手に対しても謙虚です。 傲慢にならず、自分の仕事などに自信を持っていたとしても、相手を見下したり思い上がって横柄な態度を取るようなことをしません。 例え自分自身が褒められたり評価されたりしても、相手をあなどったり相手に対して無礼なことをしません。 相手をちゃんと尊重することが出来ます。
人徳のある人は、例えば所属している部署内全体の成績を上げるために全力を尽くすことができます。 所属している部署内の成績が悪いというような状態が続くようなことはしません。 なので、どうしたらいいのかを常に考え部署全体を引っ張っていく力があります。 つまり、チームで高みを目指す場合はリーダーシップを発揮することができるのです。 本人がリーダーになろうとしていなくても、積極的に物事に取り組む様子に周りが引っ張り上げられていて、リーダーシップを取ってしまっていることも多いです。 積極的で責任感があって全体のことを考えて動いてくれる人って、頼りになりますよね。
人徳のある人は、不平不満をいいません。 人間なので、イラだったり不満に思うことだってあるでしょう。 でも、だからといってグチグチ不満や悪具口を言っていたところで、何のためにもならないと分かっています。 さらに、悪口や不満を言うことで「あの人が○○って言っていた」「いや、自分はそうは言っていない」などといった余計なトラブルになりやすいですよね。 人徳のある人は、何かおかしいな?と思うことがあれば「こうした方がいいのではないか」「○○の件について考え直した方がいいと思う」と不平不満や悪口を言うのではなく、意見として提案することができます。 悪口や不満ばかり言って空気を悪くしていることに気付けないような人は、頭の悪い人です。
日によって気分にムラのある人っていますよね。 誰だって嫌な気分の日ってありますが、それによって挨拶のテンションが変わるのは人としてよくありません。 人徳のある人は、どんな時でも変わらずに挨拶をしてくれます。 嫌なことがあった日だって、元気に爽やかな挨拶をします。例え相手が不機嫌そうであっても、自分は態度を変えることはありません。 朝から元気な挨拶をしてもらえると、こちらも元気になりますよね。
人徳のある人は、相手の話に耳を傾け真剣に聞いてくれます。 相手の話に共感出来なかったり、意見が自分と違ったとしても、最後までちゃんと話を聞き一度は受け止める懐の深さも特徴です。 人はそれぞれ価値観が違うため、時には考え方や意見が合わない人とも一緒に仕事をしたりしなくてはいけない時がありますよね。 そのような人の話は避けたいと思うのが人間の心理ですが、人徳のある人はたとえ「苦手」と思うような相手の話も冷静に聞きます。 個人の感情に左右されることが少なく、相手の主張を真っ直ぐに聞く姿勢から「聞き上手」と言われることも多いです。
人徳のある人は相手の非をも許します。 許しがたいと思うようなことも「人間は間違いを犯す生き物だから仕方ない」と冷静に対応します。 食材の買い忘れやエアコンのつけっぱなしなどの日常的な小さなミスはもちろん、仕事場で起こってはいけないようなこともです。 もちろんそれは相手を甘やかすためではありません。非を許したとしても「なぜ起きてしまったのか」「どう対応していくか」としっかりと対策を練ります。 人はつい他人に厳しくなってしまうこともありますが、人徳のある人は基本的にいつでも人に優しく接します。 相手の非を受け止めることも優しさのひとつですね。
自分中心で物事を考えるのは人徳がないと思われてしまいますよね。 自分の損得だけを考え、周りの人には「自己中心的な人」と批判されることもあります。 例えばグループ内で仕事の役割を分担する際「面倒くさいから嫌だ」「私が損するからやらない」など「自分がこうなるから」という考えでいます。 また、複数の友人でご飯を食べる時などは自分の話ばかりをします。人の話を聞こうともせず、人が話をしている途中でも構わず会話の中心を奪います。 職場やプライベートなどでぜひ周りの人を観察してみてください!さりげない会話からも人間性が見えてきますよ。
マナーが悪い人も人徳がないなと思われてしまいます。 人徳がない人は、公共の場で常識外の言動が目立ちます。 例えば、
などの行為です。これらの行為を見かけると不快に感じる人は多いかと思います。 ですが人徳がない人はこういった行為を堂々と振る舞う人が多いです。
短気ですぐに怒る人も人徳がないと思われてしまいます。 急に怒る人って本当に嫌ですよね。 しかも、「そんなに怒ること!?」といったようなことでも、激昂しているのを見ると引いてしまいます。 また、自分を棚に上げて怒っている人も嫌ですよね。 「それあなたもじゃない?」というようなことで怒っている人っていますよね。 とにもかくにも人徳がある人は、やたらめったら怒ったりすることはありません。
損得のことばかり考えている人も人徳がないと思われてしまいますよね。 損得勘定が強い人って、何に置いても自分にとってメリットになるかデメリットになるかだけを考えます。相手のためだとか、会社のためだなんて考えたことはありません。自分が得をするかどうかだけで物事を判断します。 例えば「こいつといれば、奢ってもらえる」「この仕事は部長が確認するから真面目にやっておけば気に入られる」「あの子は見た目がイケてなくて自分もダサいと思われるから仲良くしない」などと考えます。 自分に得があれば積極的に動きますし、得にならないことだと消極的な態度になります。
嫉妬心が強い人も人徳がないですよね。 すぐに他人が羨ましく見えたり、自分で努力をすることもせずに嫉妬ばかりしています。 誰かが功績を収めても、素直に祝ったり褒めたりすることが出来ません。 「○○は出来てなかったけどね」「私的には他のほうがいいと思ったけど」などと言ってしまいます。 友人に対しても、持ち物や生活の質、恋人や家族の稼ぎや学歴など、様々なことをチェックしては自分より優れている人に嫉妬をしています。 そのくせ努力をすることもしないので、周りからも悪い印象を持たれてしまいます。
性格が素直じゃなく、ひねくれている偏屈な人も人徳がないと思われてしまいます。 偏屈な人って、自分自身に対しても、素直に喜んだり悲しんだりすることが出来ずにひねくれています。 また、誰かが自分を称賛してくれたりしても「そうやって躍らせようとしている」「何か騙そうとしている」などと考えてしまいます。 また、相手の意見を受け入れられないので、いくら自分が間違っているなと思っても、譲れなくなってしまいます。 例え相手が否定するのではなく「これはこうじゃない?」「こうしたらもっといいと思う」と言ってくれても決して認めません。頑固すぎる! 単独行動も目立ち、協調性がないと思われることも多いです。
「虚言癖」とは「どうしても繰り返し嘘をついてしまう性質」のことです。 嘘をばかりついている人も人徳がないと思われてしまいますよね。 嘘をつくことに罪悪感がなく、当たり前のように嘘をつきます。 バレたらどうしよう、とか、嘘ついちゃったけど謝ろうかなといった気持ちになりません。 自己中心的考えを持っており、嘘をついたことで他人がどう思おうが傷つこうが、どうでもいいと思っています。
頭の悪い人も人徳がないと思われてしまいます。 人徳には知性や教養が含まれますからね。 例えば、簡単な計算がすぐに出来なかったり、漢字が全然読めなかったりする人などが思われてしまいます。 また、話の理解力がなかったり、仕事の覚えがあまりに遅かったり、集中力がない人も、社会人なると「頭が悪いんだな…」と思われて人徳がない人だとされてしちゃうでしょう。
不潔な人は最悪ですよね。 社会人のマナーとして清潔感は大事です。 人と会うのにお風呂に入っていなかったり、汚らしかったり、シワシワな服を着て出かけちゃう人はやっぱり「人徳がない」と思われてしまいます。 ケアしてないんだな…というのは男女共にわかりますよね。 完璧にピカピカにする必要はありませんが、ある程度の清潔感は大事です。 お風呂に入り、頭から足の裏までしっかり洗うのは当たり前のことです。 口臭なども本当に迷惑ですよね。しっかり歯を磨きましょう。 職場のデスクで隣に座る人や電車で隣になる人のことはちゃんと考えましょう。
まずは感情的にならないよう、コントロールしましょう。自制心を保つことが大事です。 そのために、何かイラッとするようなことがあった時は一度深呼吸をしましょう。 イライラしている時って、ろくな考えをしません。 人に対してもきつい言い方になってしまったり、言ってはいけないようなことも口走ってしまったり。 そして、何か発言をしたり行動をしたりする前に、一度考えるクセをつけましょう。 思った瞬間に発言をしてしまうと周りからは感情的と思われてしまいます。 特に怒っている時や焦っている時は、必ず一度考えるようにしましょう。 考えることで冷静になって、感情的な発言は免れます。 思いついたことを行動する時も、必ず一度考えましょう。 即断即決ももちろん大事ですし、行動力ももちろん大事です。 しかし、本当にそれは今すぐやることなのか?お金かけることなのか?をじっくりと考えましょう。
人徳を得るには、客観的に物事や状況を見るのはとても大事でしょう。 やっぱり頭の良い人も空気が読める人も、客観的に捉えることが出来ます。 相手の立場になったり、第三者の立場で物事を見たり考えたりするこって大事ですよね。 特に仕事では、客観的に見れるかどうかで、業績も変わってくるでしょう。 状況だけでなく、自分のことも客観的に見れるといいでしょう。 自分を空の上から観察しているようなイメージです。 そうすると自分の良い部分も悪い部分も見えてきて、自分自身の改善につなげることができます。
それから、正しい行動をしましょう。 例えば遅刻をしないとか、提出期限を守るとか、時間やルールを守りましょう。 当たり前ですが、仕事をサボらない、人に嘘をつかない、TPOに合わせる、食事や服装などのマナーを守るなどなど…社会人して正しい行動をしましょう。 これって、一つでも間違った行動をすると信頼を失ってしまいます。 ちょっとくらいいいか、という考えは辞めましょう。 常に、正しい行動を心掛け当たり前とすることが大切です。
人を傷付けるのは人として最低な行為です。 自分を守るためだからといって、他人を傷つけるのはやめましょう。 相手への不満は伝えたところであまり意味はありません。 それぞれ価値観は違いますし、生き方も違います。 あなたにとっての正論は、相手にとっては正論ではないです。 例えば恋人とか夫婦間で思っていることを伝え合うのはいいでしょう。 しかしその時もわざわざ相手が傷つくような言い方をする必要はありませんよね。 また、裏切る行為などをして傷つけることもやめましょう。 人徳のある人は、絶対に他人を裏切ったり貶めたり、騙したりするようなことはしません。
ネガティブな発言が多い人って、信頼されなくなります。 やっぱり人徳のある人って基本的にポジティブです。 万が一ネガティブになりそうなら、ならないように自分で努力をしたり改善策を考えます。 努力をせずにネガティブなことばかり言ってるのは、ただの言い訳でしかありません。 ネガティブなことを言わなくていいような環境に、自分を持っていくようにしましょう。 もし落ち込むことがあっても、誰にでもむやみにその話をしない方がいいです。 マイナスはマイナスを呼び寄せます。 自分の人生を良くしていくためにも、ネガティブなことは言わず前向きな発言を心掛けましょう。
そして地球を大切にしましょう。 環境のことをちゃんと考えたり、動植物を大事にしていきましょう。 例えばゴミ分別をきちんとするだとか、電気や水道を使いっぱなしにしないとか、電気自動車を使うとかです。 そういった意識って、どんどん周りにも伝わっていきます。 周りの人がやっていなくても、自分が主体となって環境問題に取り組みましょう。 地球を大切にすることは、結果的に自分を含めた人々の生活を守ることになります。 自分の欲だけで物事の判断をせずに、環境のことも考えていきましょう。
「人徳」は人柄を表現する言葉であり、主に誉め言葉として使います。 「あなたは人徳があるね」といったように日常生活で使用しても良い言葉ではありますが、堅苦しい表現なので日常生活で使うことはあまりないかもしれません。 目上の人に対して使うことができる言葉なので、主にビジネスシーンなどで使うことが多い言葉です。 また、結婚式のスピーチなど「新郎の〇〇さんは、人徳がある方です」といったように、かしこまった場面で相手を褒める場合に使用することができます。 「人徳がある」という一言で、その人の人柄の素晴らしさを表現することができるのです。 「人徳」を使った言い回しは、
などです。 詳しい使い方は、例文を参考にしてください
「私の先輩は、人徳があるので後輩からも慕われています」 「人徳のない人とは距離を置くことにしている」 「リーダーは人徳のある人に任せたい」 「あなたの周りに人が集まるのはあなたに人徳があるからだね」 「彼は人徳者として名が知れ渡っている」
「人徳」・・・その人自身が兼ね備えている品性 「人望」・・・他人から寄せられている信頼、期待の念
「人徳」に似た言葉で「人望」という言葉があります。 「人望」は、<じんぼう>と読みます。 人望とは、他人から信頼できる人間として慕い仰がれることを指し、「彼の人望は厚い」「熱い人望を集めた」といった使い方をします。 人徳は、その人が兼ね備えている品性を指しますが、人徳の中に信頼できる人、つまり人望も含まれるといえます。 しかし、人望は自分の努力で集めることができますが、人徳は信頼だけを指すわけではないので、「人徳を集める」といった使い方はしません。
「仁徳」は、<じんとく>と読みます。 「仁徳」には、他人に対する思いやりの心という意味があります。 仁徳は、他人を慈しむ思いやりの心がある人や行動に対して、「仁徳がある」といった使いかたをします。 「人徳」の中には思いやりの心も含まれるので、仁徳もまた人徳の中の一部であると言えるでしょう。
意味:人間が生まれながらにしてもっている性質、人間らしさ また、あるべき理想の姿という意味もあります。 「人徳がある」と同じように、素晴らしい人間であることを表現する場合には、「この人間性は素晴らしい」といった使い方ができます。 また、なにか許せないことをされたときや非常識な人に対して「人間性を疑う」といった使い方をすることもあります。
意味:自立した一人の人間として社会で生きていくために必要な能力 具体的には、知的能力や、コミュニケーション能力、忍耐力といったものが人間力と言えるでしょう。 人間力とは、その人の努力次第で身に着けることができる能力なので、「人間力を高める」といった表現をし、逆にそれらの力が乏しい時は「人間力が低い」という表現をします。
意味:独立した個人としてのその人の人柄や性格 その人の性格や個性を人格と言い表す言葉で、特に優れている人間であることを示す場合には「人格者」という言葉で表現する場合もあります。 例えば、「彼は人格者として知られ、周りから慕われている」といった使い方です。
意味:道徳的規準から見たその人の性格や人格 道徳的とは、法律上決められた良い悪いではなく、自分自身で善悪を判断し正しく行動をすることを指します。 つまり、品性とは道徳的価値のある性格を言い表しています。 品性は、「品性がある」または、「品性がない」といった使い方をします。 また、日々生活していくなかで道徳にかなっている行動を心掛けることで養っていくことができるものなので、「品性を養う」といった使い方をすることができます。
「人徳」の英語表現を見ていきましょう。 「人徳がある」「徳の高い」は英語で、
などがあります。 「virtuous」は「徳」を意味する「virtue」の形容詞形になります。 「saint」は「聖人」を意味する名詞です。
He is like a saint.
彼は(聖人のように)人徳がある。
ここまで、「人徳」についてまとめてきましたが、理解していただけたでしょうか? ✓「じんとく」と読み、意味は「その人に備わっている徳」 ✓言い回しは、「人徳がある人」「人徳がない人」など ✓類語は「人間性」や「人間力」など 「人徳」がある人って素晴らしい人なのだなと感じませんか? 難しいことではありますが、少しでも人徳のある行動を心掛けましょう。