「当事者意識」という言葉はよくビジネスのシーンで使いますよね。「当事者意識」とは、自分が物事に直接関係しているんだという意識を持つことです。「当事者意識」があれば、会社で信頼されたり評価されることが多いですが、逆に「当事者意識」がない人は、信頼も評価もされづらいです。本記事では「当事者意識」がない人の特徴や、当事者意識を高める方法などと徹底解説していきます。
「当事者意識」とは、「当事者」+「意識」で成る言葉です。 当事者に「そのことに直接関係のある人」という意味があり、「当事者意識」は自分が物事に直接関係しているんだという意識を持つことを意味します。 就職活動の際の自己PRでもよく使う表現です。 主な使い方は、
などという形で使います。 自分が何か特定のことに直接関係しているということを自覚している人は「当事者意識がある」、「当事者意識が高い」と表現します。 逆に、自分は関係ないというような考えを持つ人は「当事者意識がない」や「当事者意識が低い」と言います。
「当事者意識」は「自分に直接関係があるという意識」と言い換えることもできます。 その他の言い換え表現は、
などがあります。 また、「当事者意識」の直接的な英語表現はありませんが、
などと言い換えることができます。
当事者意識がない人の最初の特徴は「他力本願」なところがあるという点です。 自分の力で何とかしようという気持ちがなく、「他の人がやってくれるだろう」と他人を頼りにしています。 人を頼ること自体は特に問題ないのですが、当事者意識がない人は、自分で努力を一切せず、最初から他人任せなのです。 例えば、自分でわからないことがあってもその場で調べようとせず「ちょっと調べて〜」と周りの人にお願いしたりします。 お願いすることで相手の貴重な時間を奪ってしまうという感覚がなく、悪びれる素振はもちろんありません。 当事者意識がない人を「お客様意識」と表現することがあります。 自分が常に「お客様」であるという認識があるので、人にやってもらって当たり前な気持ちでいます。
当事者意識がない人は、受け身な姿勢であることが多いです。 上記でご紹介したように、「他力本願」的な部分があり、自らが積極的に動くことは滅多にありません。 口だけは達者なんですが、だからと言って自分が動いたりすることはありません。 例えば、文句や言い訳、提案はするくせに自分の言動は改めず、提案に乗っかろうとしない人っていませんか? 「もっとこうした方がいいんじゃない?」と言うくせに、自分は協力しないような人です。 でも、自分に関係することであれば見たことがないくらいのスピードで行動します。 例えば、自分の昇進がかかっているとか、そういう時は急に協力的になります。
当事者意識がない人は、自己愛が強いという特徴もあります。 とにかく自分が大好きで、何をするにも自分優先になってしまいます。 自分が傷つくことや悲しむことを恐れる傾向があり、何かネガティブな事が起きた時はまずは自分の身の安全を確保することに徹します。 要するに、当事者意識がない人は「自己中」な人です。 他人の事は全く自分に関係ないし、自分の事しか考えたくないという人が多いです。 そのため、自分自身のことは過大評価する傾向があり、逆に周りの人は過小評価をします。 「自分がよければいい」と他の人のことまでを考慮することができません。
当事者意識がない人は責任感がない人です。 根拠のない楽観主義者で、「何とかなるっしょ」と責任逃れをします。 責任感がないので、仕事の納期に間に合わなかったり、仕事を雑にこなします。 仕事に対する態度で周りから注意されても、反省しようとしません。 むしろ反抗するような態度を取って「それは大変な仕事を与えた上司が悪い」などと責任を他の人に押し付けようとします。 責任感がない人と一緒に仕事はしたくありませんよね。。。
当事者意識がない人は、責任感がないと同時に危機感もありません。 仕事の納期に遅れるリスクや、失敗を犯すことの重大さなどに対して全く危機感がなく「まあ、しょうがないか」程度にしか思っていません。 普通の人なら、仕事の納期に間に合わないとなればかなり焦りますし、ミスをしたら落ち込んだりします。 自分の言動にしっかり反省することができるのですが、当事者意識がない人は、自分の言動でさえも他人事みたいな見方をします。 危機感がなさすぎて、周りの人が心配したりイライラしてしまうレベルです。 「あの人本当に大丈夫?」とか「こっちは必死になっているのに、なんでちゃんとやってくれないの」と不満を持ちます。
当事者意識がない人は、自分に自信がない人が多いです。 自分には「できない」と思っていることが多く、「できない」と思う仕事を避ける傾向があります。 「自分には能力がないから」とか「失敗したらどうしよう」と思い、仕事に対して消極的な姿勢を見せます。 本心では相手のためになりたいと思っている部分があっても「私は何の助けにもならないから」とサポートするのを避けてしまうのです。 こういうタイプの人は、本人は悪気がないのに、周りには「当事者意識がない人」とうつってしまうので残念ではあります。 自信がなくても、人のことを考えることができるのであれば、何らかの形で表現していくべきです。
当事者意識がない人は、物事を簡単に諦めてしまう悪癖がついてします。 仕事などを最後までやり遂げようとせず、上手くいかないなと思ったらすぐにやめてしまいます。 当事者意識がない人は、上記でご紹介したように責任感や危機感がないため、例え自分の仕事でも他人事のように思えてきます。 そもそも、最後までやり遂げようと最初から思っている人は少なく、「途中で嫌になったら逃げてもいっか」と軽い気持ちでいます。 そのため、当事者意識がない人は、仕事やプライベートなど何もかもが中途半端な状態になります。 仕事の成績もイマイチだし、部屋も物が散乱していて生活しにくい環境だったりします。
当事者意識がない人は「変化」が苦手です。 「変化」に順応するのってなかなか大変ですよね。特に自分が決めたわけじゃないのに「変化」に従わなくてはいけない時、「面倒くさい」と思ってしまうのです。 例えば、仕事のやり方が急遽変更になったり、プロジェクトの方向性が変わってしまったりするとやる気が一気になくなります。 変化が起こることに対して文句などの不満を吐いて、なかなか協力的になってくれません。 「変化」に順応できないと成長する機会を失うことにもなってしまいます。 変化を楽しむことで人生がより豊かになるのです。
当事者意識がない人は、周りの人が困っていても、救いの手を差し伸べることがありません。 困っていることがわかっていても無視をして自分のことだけに専念します。 例えば、職場でコピー機の使い方がわからず困っている人を見かけても声をかけることなく自分の仕事をします。 「誰か使い方わかる方いらっしゃいますか〜?」と声をかけられても「わかるけど他の誰かが助けるだろうからいっか」と無視します。 なのに、自分が困っている立場になるとしつこいくらいに周囲に助けを求めます。 「人が困っている時は助けないのに、自分の時だけ助けてほしいなんてわがまま」と周りに言われることが多いです。
当事者意識がない人は、集団で行動すべき時などになぜか一人で行動しようとします。 そのため、職場で一匹狼だったり、プライベートでも一人で過ごすことを好みます。 例えば、新しいプロジェクトのアイディア出しに職場の人が全員参加しているのに、一人だけ参加しなかったり、参加していたとしても真剣に考えていなかったりするような人です。 集団に属しているはずなのに、どこかいつも浮いているような人は当事者意識がない人である可能性が高いです。 筆者の前職の後輩にもこういうタイプがいました。 ミーティングをしているのに、個人のパソコンで自分の仕事をやったり、人の話しを聞いているようで適当に相槌を打ったり。 この後輩は、周りからの信頼を得ることはありませんでした。
当事者意識がない人は、現実を見ることも出来なければ、未来予測もできません。 自分の言動が自分の人生をどう作り上げていくかという深いレベルまで考えておらず、ただ成り行きで生活をしています。 イメージとしては、体はここにあるのに、マインドはどこか違うとこにあるような人です。 「本当に真剣に考えてる?!」と周りから言われることが多く、でもなぜか真剣に考えることは難しいのです。 予測が苦手なので、自分がどう動くべきか、自分の言動が他の人にどういう影響を与えるのかということを考えることが苦手です。 物事を深く考えることなく、ただ自分の感情に任せて行動することが目立ちます。
当事者意識がない人の中には、ただ鈍感な性格なだけで特に悪気があるわけじゃない人がいます。 「どうして人の気持ちがわからないの?」と言われても、本当にわからないのです。 言われれば「確かにそういう考えもあるな」と思えるのですが、最初からそこにたどり着くことはなかなかありません。 鈍感なだけなので、自分にも関係があるということに気付けないのです。 そのため、なかなか自分から動かなかったり、他人事のような態度を取ってしまうんです。 本人には悪気があるわけじゃないのに、こういうタイプは損をすることが多いです。 鈍感すぎて相手を傷つけてしまうことがあり、人間関係に亀裂が入ることもしばしば。
当事者意識がない人は、自己主張をしません。 自分の意見や程度を積極的に発言することがなく、黙っていることが多いです。 会議などでは一切発言せず、人の意見の聞き役に回ります。 人の意見を聞いて反論したり、文句を言ったりすることはあるものの、自分の意見だけは絶対に言いません。 心の中ではしっかりとした意見を持っているのに「これを言った所で何も変わらないから」とか「自分の意見は何も参考にされないから」と伝えること自体を諦めます。 言ってみないとわからないことなのに、最初から諦めてしまう根性なしなのです。
当事者意識がない人は、自分の意見は言わないくせに言い訳はめちゃくちゃします。 言い訳をすることで責任を回避しようとしているのです。 例えば、「仕事が終わらなかったのは、仕事量が多すぎるからだ」とか、「会社全体のモチベが下がっているのは会社自体の責任だ」などと言います。 仕事が終わらなかったことやモチベの低下の原因が自分の中にあったとしても、他人に責任をなすりつけようとします。 なので、当事者意識がない人は、口癖のように「でも」「だって」「それは私のせいじゃない」などと言います。 耳にタコができるくらいに聞かされる言葉で、聞いている側からすれば「もういい加減にして!」となってしまうのです。
当事者意識がない人は、積極的に行動しないくせに愚痴や文句はこれでもかというくらいに言います。 そんなに不満があるなら、改善していけばいいのに、そこに労力と時間をかけようとは思わないのが当事者意識のない人の特徴です。 例えば、「仕事内容がつまらない」とか、「新しい上司のやり方が気に食わない」などと言います。 部署異動願いを出したり、上司に違うやり方の提案をすればいいのに、そこは一切行動にうつしません。 ネガティブな言葉は積極的に出てくるのに、行動することに関しては突然消極的になります。 発言と行動が一致していないので、周りから見ると「当事者意識に欠ける人」とうつるのです。
当事者意識のない人は、口癖のように「自分には関係ない」と言います。 物事を他人事のように見る傾向があるので、「その仕事は私には関係ありません」とか「私がやるべきことではないのでやりません」ときっぱり言い張ります。 例えば、部下がミスしても「オレには関係ない」というような上司です。 部下の失敗が関係がないわけはなく、どう考えても関係あるのに「そんなの知らん」と言い張ります。 「自分には関係ない」と言いますが、99.9%の確立で関係があることが多いです。 ですが、当事者意識のない人は防衛機制でつい言っちゃうんです。
当事者意識が持てない1つめの理由は、やはり自分とどう関係しているかが理解できていないからでしょう。 自分に関係があるんだという自覚が持てれば、当事者意識は高く持つことができますからね。 「頼まれた仕事が自分とどう関係しているのかがわからない」「今の仕事で成功することが自分の人生にどう関係してくるかが不明」などのような状況に陥っていると、当事者意識を持つことは難しいでしょう。 逆に、自分にどう関係があるのかがしっかりと理解できれば、何事に対しても高い当事者意識が保てるはずです。 関係性を見出すには、自分でしっかり考えることも大切ですが、他人がしっかり説明してあげることも大切です。
自分との関係性がクリアでなく、そもそも目的や目標が不明瞭な場合も当事者意識は持ちにくいです。 「このプロジェクトの目的は、、、」とか「来月の目標は、、」といったような指針がないと、積極的に動く気持ちにはなれません。 「なぜやるのか?」とか「どうしてやるのか?」という部分の説明が足りないと人の当事者意識は低くなりがちです。 「やる意味がわからない」という気持ちのままでは仕事に精を出すことは厳しいですからね。 よって、当事者意識を持つためにはよりクリアな目的や目標が必要だということです。 当事者意識を高める方法は、後ほど詳しくご紹介していきますね。
当事者意識が持てない理由として、そもそも自分のことだけで手一杯になっているからということが考えられます。 自分自身の面倒を見ることで精一杯で、周りが見えていない状態です。 周りが見えていないと、人助けしたり、自らが積極的に動くことはできないですからね。 例えば、担当している仕事の量が膨大な時や、会社の繁忙期などはつい目の目のことだけで一生懸命になってしまいます。 人のことを助けている暇があったら、自分の面倒をみたいというのが人間の本性でしょう。 そもそものキャパシティが少ない人も当事者意識が持てないことが多いです。 要領が悪く、なぜかいつも忙しそうにしている人は、いつになっても広い視野を持つことはできないのです。
これまでの人生の中で、人に助けてもらったり、人から何かされることが「当たり前」な環境で育った人も当事者意識が持てない傾向があります。 本来はありがたいことで感謝すべきことで、助けてもらった分自分も周りを助けるのが「当たり前」なのですが、人を助けることに関しては十分に教育されていないことが多いです。 「他の人が勝手にやりたいからやっているだけ」とか「自分は人を助けたいとは思わないから何もやらない」というような考えを持っています。 親が過保護だったり、末っ子でよく兄弟に面倒を見てもらっていた人に多い傾向があります。 やはり、幼少期の環境は、大人の心理に大きな影響を与えますね。
責任感がない 自分で解決しようとしない 仕事を自分ごととして考えられない 自分より後に入社した後輩にどんどん追い抜かれてしまう 後輩が上司になっているという可能性も。。。
当事者意識を持つことの最大のメリットは、会社に貢献できるという点です。 会社としては、従業員全員にベストを尽くすことを望んでいますから、その望みをしっかり理解している当事者意識の高い人は、確実に会社の期待に応えることができます。 いろんな仕事を経験する中で、能力やスキルがアップして、その分会社のためにその能力やスキルを発揮することができます。 一生懸命働けば、業績は良くなりますし、それは会社にとって一番大切なことです。 「自分のために頑張る」というよりも「会社の成長のために頑張りたい!」という気持ちでいる人は当事者意識が高い傾向があります。 逆に、会社を利用するかのように「この会社では○○のスキルを得る」というような考えを持ってる人は当事者意識は低い傾向があるでしょう。
当事者意識があれば、常に成長し続けることができます。 自分の現状の実力に満足せず、会社のために成長することに精を出します。 人は仕事を通して様々な面で成長することができますね。 例えば、コミュニケーションスキル、プレゼンスキル、エクセルのスキルなどなど。 個人として成長することができれば、それが会社への貢献にも繋がります。 いくつになっても、どんなに高い役職についても、「成長」し続ける人の人生はとても豊かです。 逆に、成長することをやめてしまえば、それまでの人生になってしまいます。
成長をし続けることで会社に貢献すれば、周りからの信頼を得ることができます。 成績をおさめれば会社の人は文句を言わないですし、頑張ってる姿を見れば「私も○○さんみたいに頑張ろう!」と人に良い影響を与えることができます。 職場での信頼を得られれば、本人も仕事がしやすくなります。 人の助けを借りたい時は、いつでも周りが協力してくれるからです。 また、信頼されれば、組織の中良好な人間関係を築くこともできます。 運が良ければ恋愛に発展し、さらに言えば結婚することも夢ではないでしょう。 ちなみに、当事者意識がないことのデメリットは、会社に貢献できないことで個人的にも成長できず周りからも信頼されないことです。
部下や新入社員に当事者意識を持たせたければ、まずは具体的な指示出しを心がけてください。 彼らに当事者意識がないというよりは、「どうすればいいのかわからない」という状況である可能性が高いためです。 特に新しい仕事を任せる時や、普段と全く別の仕事を与える時は要注意です。 何をどう対処すればいいかわかっていないので、まずはやり方をこちら側から提示してあげましょう。 「これは言わなくてもわかるだろ」と思うようなこともです。 「○○はわかる?」と相手の理解状況を確認しながら説明をしてくださいね。
具体的な説明の際に必ず必要なことが「目的」の共有です。 何のためにやるのかという部分がしっかり説明されないと、人のやる気は起きにくくなります。 そのため、プロジェクトの目的や目標、特定の仕事を特定の人に任せる意味などを説明しましょう。 そこの説明が不十分だったり、納得いかないような内容だと、当事者意識が高まることはありません。 目的や目標もなるべく抽象度が高い表現は控える方が良いです。 例えば「売上を上げるため」よりも「売上を○ヶ月で○○万円上げるため」と言った方がモチベは上がります。
部下や新人に当事者意識を持ってもらうために、あえて重要度の高い仕事を任せるという方法もあります。 早い段階からしっかりと自分の仕事に責任を持ち、自覚をしてもらうためです。 例えば、新入社員に来月の社内イベントを企画、運営してもらったり、入社1年目の部下にプロジェクトリーダーになってもらったりなど。 責任感のある仕事を任せられれば、「頑張るぞ!」と意欲が増してくるはずです。 重要度が高い仕事を任せるということは、それだけリスクも高くなります。 失敗したり大ゴケすることもアリ得るので、そこは上司が責任を持った上で行動すべきです。
部下や新入社員に当事者意識を持ってほしい時、つい一方通行の話になってしまうことが多いです。 「あなたには当事者意識を持ってほしい」というのはあくまでこちらの願望でしかないからです。 ですので、そういう時こそ双方コミュニケーションを意識しましょう。 一方的に話すのではなく、相手がどう感じているか、思いを聞くことも大切です。 「○○についてはどう思う?」とか「○○さんの考えを聞かせてください」と相手に発言の場を与えましょう。 こちら側が「こうなってほしい」とか「この仕事をやってほしい」と思っていても、本人のやる気がなければ意味がないですからね。 物事が円滑に進むためにも、お互いの意見を聞く場は必要です。
具体的な指示出しだけでなく、指示を出した後の入念なチェックも重要です。 ちゃんと当事者意識を持って仕事をできているか、定期に状況を確認するためのミーティングなどを設けましょう。 気持ちに変化があったかどうか、仕事に対する意識はどう変わったかなどを部下や新人に聞いてみてください。 その際に、少しでも進歩が見られたら積極的に褒めてあげましょう。 もしも、当事者意識に変化がなく、だらけている様子が見受けられたら、発破をかけたり煽ってみるのも効果的です。 しかし、その際に攻撃的な態度にならないようにだけ注意してください。
上記でも少し触れましたが、相手にちょっとでも変化が見られるようであればしっかりと褒めてあげてください。 人は褒められることでモチベーションが上がって、もっと高い当事者意識を持とうと努力します。 「○○さんのその考え素晴らしい!」とか「会社のために動いてくれてありがとう」と言葉をかけましょう。 ポイントは、1対1で褒めるよりも、複数人の前で名指しで褒めることです。 そうすることで周知することができますし、周りの人のモチベも上げることができます。 逆に、当事者意識の低さを指摘する時は1対1の方がいいです。 人前で注意されると、人のモチベーションはがくんと下がってしまうからです。
部下や新入社員の仕事に対してフィードバックをする機会は多くあると思います。 その際のポイントですが、必ず「良い点」から言うようにしてください。 「○○さんのこういう部分は素晴らしい、だけど△△な所はもう少し改善できそうだね」という順番です。 なぜなら、先に悪い所を言われてしまうと、その後に良いことを言われても素直に受けとめることができないからです。 また、フィードバックをする際、つい何個も改善点を言ってしまいたくなるのですが、改善点はなるべく少なくする方がいいです。 なぜなら、一度に何個も改善できる人はいなくて、改善できたとしてもまたすぐに元通りになってしまうからです。 優先順位の高いものから2,3個ずつ伝えていって、完璧に改善されたらまた新たな改善点を伝えてあげましょう。
上司に「当事者意識がない」と言われた時、適切な範囲で当事者意識を持つことは大切です。 会社という組織に従業員という形で属している以上、やはり会社のために精を出すことは必要です。 自分が経営者ではない限り、会社からお給料をいただいているので、ある程度の当事者意識は持つべきです。 そのため、業務時間だけは当事者意識を高く持つことを意識してみましょう。 会社のために何ができるか、自分はどう働くべきか、その意識を持って仕事に取り組みましょう。 残業を多くする必要もないですし、家に帰ってまで仕事のことを考える必要はありません。 ですがせめて1日8時間だけは、当事者意識を持つ努力をしましょう。
上司に「当事者意識がない」と言われても、無視するのもアリです。 なぜなら、当事者意識を持つことは義務ではありませんからね。 そもそも、「当事者意識がない」という発言をする上司自身も当事者意識がないです。 「当事者意識がない」と言うだけじゃなくて、「ではどうすれば当事者意識を持てるようになるのか」と一緒に考えてくれる上司は当事者意識が高いと言えます。 部下の当事者意識をしっかりコントロールすることも上司の仕事です。 「当事者意識がない」と文句のように言われても、「ああ、そうですか」と受け流せばいいだけですからね。
上司から「当事者意識がない」と言われ、そう言われる筋合いないと感じる場合は、転職をするのもアリでしょう。 そもそも、あなたが今働いている環境が、あなたに合っていないという可能性もありますからね。 当事者意識が持てない理由に、仕事内容に満足していなかったり、働く環境に不満があることが考えられます。 なので、いっそのこと転職をして、自分が好きなことや納得のいく環境で仕事ができれば、自然と当事者意識が芽生えるかもしれません。 人生の多くの時間を仕事に捧げることになりますから、せっかくなら自分の納得のいく過ごし方をしたいですよね。 無理しすぎることは体や心にも毒ですので、転職という選択肢があることも頭に入れてみてください。
最初に、適度な当事者意識を持てとご紹介しました。 しかし、「適度」な範囲を超えて、全ての人生を会社に捧げるのは違います。 それはむしろ「当事者意識」ではなく「社畜」になってしまいますから、「社畜」にはならないようにしましょう。 必要以上の残業はしなくていいですし、キャパ超えであれば上司にその旨を訴えましょう。 従業員だからと言って、発言する権利がないわけではないですから、何か気付いたことや改善してほしいことがあれば遠慮なく伝えていきましょう。 当事者意識はなさすぎてもダメですし、逆に過度に持ちすぎてもNGです。 ほどよいバランスを保ちながら、ある意味「適当」に仕事をすることは今の社会人に必要なことかもしれません。
当事者意識を高めるためには、まず自分の発言や行動に責任感を持つことです。 「このくらい許されるだろう」とか「この程度ならまあいっか」などと甘い考えでは当事者意識が磨かれることはありません。 どんなに小さなことでも、あなたの言動には責任が伴います。 覚悟を持った上で発言したり行動にうつしたりしましょう。 世の中はあなたが思うほど甘いものではありません。 周りに与える影響は大きいので、それをしっかりと自覚することが第一歩です。
当事者意識を高めるためには、相手の立場になって、また自分のことを客観的に見てみることが大切です。 「他の人ならどう思うんだろう?」とか「今の自分の状況は周りにどう映っているんだろう?」と俯瞰して観察してください。 例えば、オフィスで誰かが困っている様子を見た時、「自分がその人の状況にいたらどういう気持ちだろう」とか「今この人を見ている自分は客観的にどう見えているんだろう」などと考えてみましょう。 そうすると、他人事とは思えずに積極的に動くようになるはずです。 ぜひ今すぐに試してみてください!
当事者意識を高めたい時、受け身な姿勢ではいけません。 誰よりも早く、何なら食い気味なくらいに能動的に行動を起こしましょう。 困っている人がいれば、「誰かが助けてくれるだろう」ではなく「よし、私が助けよう!」とすぐに行動してください。 考えるより行動にうつすことで「当事者意識が高いね〜」と周りに評価されます。 「思考」は自分以外には伝わりませんが、「行動」は他人にも伝わります。 どんどん態度で示していきましょう!
当事者意識を高めるためには、何があっても最後までやり遂げる強い心が必要です。 自分の仕事などを途中で諦めてしまうと、他の人に多大な迷惑がかかります。 ですので、任された仕事や、自分から「やる!」と言ったことは責任を持って最後までしっかりやり遂げましょう。 また、ただ単にタスクをこなすだけでなく、「120%」の完成度を出すくらいの勢いでやりましょう。 「とりあえず終わらせとけばいいか」という軽い気持ちで完成度が低いと、それはそれで他の人に違う形で迷惑がかかります。 自分や他の人が期待している以上の成果を出せば、周囲からもっと信頼されるはずです。
当事者意識がない人は、自分の能力では処理しきれないタスクを目の前にした時、「できない」と言ってすぐ諦めます。 ただ、これでは一向に当事者意識が高まるはずはありません。 ですので、「できない」と簡単に諦めるのではなく、「じゃあ、どうすればできるようになるか?」と解決方法を考えるクセをつけましょう。 例えば、エクセルのシートをまとめるスキルがなくて「できない」と嘆くのではなく、「どうすれば出来るようになるか」を考えます。 もちろん自分自身でエクセル関数の勉強をすることが一番の解決方法でしょう。 では、どうすれば勉強できるでしょうか?本を買って勉強したり、教室に通って勉強したり、勉強方法も様々です。 「できない」と思うのは、ほとんどのケースで「思い込み」にすぎません。 人間は努力して成長することができる生き物ですから、成長する機会を失わないためにもいろんなことに挑戦していきましょう。
上記でご紹介したように、自信のなさが原因で当事者意識が持てない人がいます。 そういう人に大切なことは、まず自分に自信を持つことです。 得意なことがある人はそのスキルを極め、まだ得意なことが見つからない人は見つけてみましょう。 一つだけでいいので、「これなら自信を持ってできる!」というものがあれば、それは立派な武器となります。 エクセルが得意な人は、不得意な人向けのワークショップを開いたり、語学が得意な人は、もっと極めるために独学に励むなど。 たった一つのスキルでも、それをかなり磨けば絶対に自信に繋がるはずです。
当事者意識を高めるためには、思考方法も重要な役割を果たします。 「誰かがやってくれるだろう」「どうせ私は何の力にもなれない」などのネガティブ思考のままでは、当事者意識が高まることは難しいです。 何かを考える時に必要なのは「ポジティブ思考」です! 「誰かがやってくれるだろう」ではなく「私がやろう!」、「どうせ私は何の力にもなれない」ではなく「少しでも力になれれば!」とプラスに考えてみてください。 「ピンチ」を「チャンス」だと思い、どんどん成長していきましょう。 ポジティブ思考は、どんどん良いことばかりを引き寄せますよ。
ファクトフルネスとは――データや事実にもとづき、世界を読み解く習慣。賢い人ほどとらわれる10の思い込みから解放されれば、癒され、世界を正しく見るスキルが身につく。 世界を正しく見る、誰もが身につけておくべき習慣でありスキル、「ファクトフルネス」を解説しよう。
上下関係も、売上目標も、予算もない!? 従来のアプローチの限界を突破し、 圧倒的な成果をあげる組織が世界中で現れている。
本書の原書であるThe Oz Principleは1994年にアメリカで出版され、50万部を超えるベストセラーとなっています。 すべての経営者と管理職にとって、「主体的に動く」社員をどうしたら育てられるのかは切実な問題です。
「当事者意識」は、ビジネスシーンで使われる言葉ですが、恋愛や人生においてもメリットがあります。 恋愛においては、「当事者意識がない男性が多い」と嘆いてる女性が見受けられます。 例えば、結婚式の準備を手伝わない、子育てを手伝わない、家事を手伝ってくれないなど。 恋人や夫婦間でも当事者意識を持つことで良好な関係を築くことができます。 さらに、自分の人生そのものに当事者意識を持つことは大きな意味をもちます。 周りの人の意見や社会のあり方に影響されず。自分の得意なことを極め精進していくことで人生が豊かになりますl 「自分の人生は自分で生きる」という覚悟が人生における当事者意識といえます。